紅茶のある暮らし
- 紅茶の成分の特徴
- ・タンニン
- カテキンやポリフェノールなどの近年身体に良いと話題の成分を含んでいる、渋みの一種です。このポリフェノールの一種「紅茶フラボノイド」は抗酸化物質として知られており、細胞を酸化させて様々な病気を引き起こす活性酸素を抑える働きがあります。
- ・カフェイン
- 紅茶の茶葉には、コーヒー豆の約3倍のカフェインが含まれています。カフェインは大脳の自律神経を興奮させる作用や覚醒作用があることは広く知られていますが、同じく疲労回復、皮下脂肪の燃焼や新陳代謝を促す働きもあります。
- ・テアニン
- 「テアニン」とはたんぱく質の中のアミノ酸の一種で、紅茶の甘みやうまみとなる成分です。さらにアミノ酸には血圧の上昇を防ぐことやストレスを和らげるなどの精神安定・リラックス作用があるとされています。
- ・その他成分
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フッ素…歯のエナメル質を強くする
カリウム…便秘解消やデトックス作用がある
ビタミンB群…皮膚疾患や口内炎を防ぐ
カロテン(茶葉のみ)…抗酸化作用
- 紅茶のリラックス効果とは
・疲労回復/ストレス緩和
紅茶にはコーヒーほどではありませんがカフェインが含まれています。カフェインには疲労回復やストレス緩和、覚醒作用、中枢神経の興奮、強心作用、抗喘息作用、利尿作用などが挙げられます。これに加えてカフェイン単体で摂るよりも紅茶で摂る方が効果が柔らかいので、適度な疲労回復やストレス緩和が見込めると言われています。
・アロマテラピー効果
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紅茶の香りによって脳を刺激され、α波が出ることによってリラックス効果を得ることができます。紅茶の香り成分にはゲラニオール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールなどが挙げられますが、他の茶葉などとブレンドすることによって、さらにアロマテラピー効果を高めることも可能です。
紅茶の健康促進効果:紅茶には健康をサポートする作用もあるので、紅茶を美味しく楽しみながらも身体を気遣うことができます。
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・有害成分の排出
残留農薬や環境ホルモンなどを、紅茶ポリフェノールへの吸着とカフェインの利尿効果によって体外に排出しやすくなると考えられています。現在はまだ効果について不明な部分が多いですが、効果については例もありテスト段階となっています。
・ミネラル補給
体内の新陳代謝に必要なミネラルを紅茶から摂取することができます。特にカリウムが豊富に含まれており、体内のナトリウム(塩分)を排出しやすくしてくれるので脳卒中予防にも繋がります。
・ビタミン補給
紅茶にはビタミンB1やB2、ナイアシンが含まれています。糖質を効率よくエネルギーに生成してくれる作用やナイアシンによって二日酔い対策をすることができます。他にも粘膜や皮膚の健康維持にも効果を発揮することができます。
紅茶のダイエット効果
砂糖を入れすぎなければ紅茶はヘルシーな飲み物であり、紅茶に含まれてる成分はダイエットに有効といわれているので以下で効果を紹介していきます。
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・減量効果
紅茶には利尿作用があり、ミネラル、特にカリウムが豊富に含まれているので体内の余分な水分・塩分を体外に排出してくれるので、むくみや減量を対策することができます。
・脂肪燃焼効果
紅茶に含まれているカフェインには脂肪の燃焼を促進する作用があり、紅茶カテキンには糖分分解酵素があるのでダイエットに非常に適した飲み物であるといえます。紅茶はダイエットに適した飲み物ではありますが、砂糖やミルクの入れすぎには十分注意してください。
紅茶の美容効果
・抗酸化作用
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美容や健康を脅かす活性酸素を除去してくれる紅茶フラボノイドやテラフラビンが含まれています。テラフラビンには活性酸素を抑える作用が緑茶カテキンと同等以上あります。
活性酸素を除去することによってメラニン色素の増殖や老人性シミなどの肌のトラブルを抑えることができます。
・美白効果
紅茶には世界的に認められた美白成分であるハイドロキノンが含まれています。皮膚病の治療に用いられたり、化粧品の材料にも広く使われている成分です。
・歯垢/虫歯予防
紅茶カテキンやテラフラビンには歯垢を予防する効果があります。それだけでなく紅茶に含まれているタンニンにはフッ素が含まれており、フッ素によって歯のエナメル質を強化することができます。
紅茶には抗菌・殺菌作用もあるので、歯を強くしつつ虫歯の原因になる歯垢や菌から守ってくれるので虫歯対策も期待することができます。
・口臭予防
紅茶カテキンには消臭効果もあるので、紅茶を飲むことによって口臭対策をすることもできます。
病気の予防・抑制効果
・生活習慣病の予防
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紅茶カテキンや紅茶フラボノイドには抗酸化作用や血中コレステロールの抑制の作用がある為、生活習慣病対策をすることができます。血糖上昇抑制や動脈硬化対策にもなるので積極的に飲むようにしましょう。
・癌の予防
紅茶の主成分であるポリフェノールは血管にガン細胞が接着するのを阻害する効果が期待されています。緑茶カテキンよりもエビデンスは少ないですが、現在でも各種ガンの部位や進行状況の試験が数多く行われており、紅茶を飲むことによってある程度ガンを予防できると考えられています。
・抗菌作用
ボツリヌス菌への殺菌効果が緑茶よりも優れていることがわかっており、コレラ菌などの一般的な食中毒の細菌に対しても殺菌効果があることが確認されています。乳酸菌やビフィズス菌などの良い菌には影響を及ぼすことがないので、腸内環境にも優れた効果を発揮します。
・エイズ対策
エイズは接触によって感染するので感染を防止することは紅茶ではできませんが、エイズは潜伏期間が長いため、感染者のエイズの発症を遅らせる可能性があるとされています。
・放射線被曝対策
エイズと同じように放射線の被曝も発症までの期間が長く、広島・長崎の放射線の被爆者でお茶を愛飲している人のガン発生率が非常に低いという調査結果もあります。他にも火星探査宇宙飛行士の放射線対策飲料としてお茶が推薦されている点からも放射線対策に紅茶が何らかの効果があると考えられています。
・コミュニケーションアップに繋がる
イギリスでは、職場で公然とティータイムが取られています。朝の9時から10時頃までの間にティーレディーと呼ばれる女性が、声をかけながらワゴンに載せた紅茶を各デスクに運びます。「今日のネクタイは明るくていい色ね」「休日は出かけたの?」その会話がモチベーションをあげ、職場のコミュニケーションを作りだし、仕事の意欲を盛り上げます。7,8年前にティーレディーは無駄として廃止になりましたが、職場のムードが暗くなり、仕事の効率にも影響が出たとしてまた復活しました。インドやスリランカにも同様のティータイムがあり、こちらはティーボーイと呼ばれています。やはり朝と午後の3時、郵便局でも銀行でも紅茶が配られ、紅茶を飲みながらコミュニケーションが持たれるのです。紅茶を飲むとつい人と話がしたくなり、人間関係を良くする。ゆっくり飲んでいる光景が人を惹きつけるのです。
・脳がリラックスすることによって得られる集中力
仕事で疲れたとき、紅茶を飲むと口内にハーブのような、雨上がりの森の中のような、バラの花にも似た優しい香りが広がります。紅茶の茶葉は黒色ですが、緑の生葉から紅茶に仕上がるまではほんの15~16時間です。しかも、仕上げの乾燥工程では、最高温度が98~100℃の中で20分間かけてゆっくりと乾燥され、まったく焦げていないのです。そのため、紅茶は焦げた香りから感じる興奮や刺激臭はなく、心を落ち着かせ、リラックスさせる花や果物、木や土、落ち葉のような優しい香りでできています。紅茶を飲みながらその香りを吸い込むと、脳がリラックスし、心も和らいでリセットでき、また意欲的に仕事に戻れます。
・機能性のある水分補給
お茶は東洋の神秘薬と言われ、17世紀半ばにイギリスに伝えられた時は20項目に及ぶ効用が宣伝されました。中でも胃の働きを活発にし、整腸作用があり、食欲増進、つまり元気の源になる飲み物と言われたのです。一日の仕事が終わりに近づくと、夜の会食があったり、デートがあったり、楽しい時間が待っています。そんな時に胃の調子が悪くて食欲が無いと辛くて悲しい気分になります。仕事中からカテキンを含む紅茶を少しずつ飲んで、胃の働きを整え、最良のコンディションを整えておきましょう。ゆっくり楽しいイメージをしながら口を潤すのには紅茶は適しています。